シーズン・オフの楽しみと言えば、何といっても移籍報道。
「自分の応援するチームには○○が足りない」「△△にオファーするべき」「いや、要らない」など何の権限もないのにアレコレ言い、主力選手や”推し”が流出するかもしれないという報道にヤキモキし、いざ移籍が決まれば相手方のサポーターと”トリセツ”のやりとりをする。自分は、そんな時間が好きだ。
その時々の報道に一喜一憂するだけでも十分楽しいが、今年は報道の推移を記録しておいて、あとから振り返ってみようと思った。
そこで、移籍報道界隈()ではバイブルとなっている以下の記事を参考に、浦和レッズを巡る移籍報道を定点観測した。
移籍報道の定点観測。
— 18K (@redsnovas) 2021年12月20日
自分がどれだけ踊らされたか、あとで振り返る予定。
(安定と信頼のスポニチさん、興梠の決定的報道だけは誤報だったと言ってほしい...) pic.twitter.com/CivOBZE5ou
今オフの浦和レッズの移籍オペレーションもだいぶ落ち着いたと思われるので、この辺でいったん、振り返っておこうと思う。
ちなみに結論としては、スポニチさんが選手名を報じたら、その選手はもう加入したも同じ という状態だった。
加入・流出状況のおさらい
今オフの浦和レッズの加入・流出の報道、および公式発表の時系列を、以下の画像にまとめた。(1/12時点)
なお報道については、Yahoo/Googleのニュース検索で探せる範囲が対象。
これらのプラットフォームに載っていない記事(特に地方紙など?)は、見落としている可能性あり。
また最近よく見かける移籍の噂をつぶやくTwitterアカウント等、新聞報道以外のソースはフォローしていない。
あらためてこれらを眺めてみると、いくつか見えてくることがあった。
①機関誌スポニチ
今オフに加入した全ての選手について、「オファー」「獲得決定的」のいずれかのトーンで、必ずスポニチが報道している。スポニチが報道していない加入選手はいなかった。
ここ最近のレッズサポーターは、スポニチを準公式発表的にあつかっていると思うが、その信頼性が改めて証明されたカタチ。
これは感覚的な話だが、この傾向は今の運営体制(フットボール本部)になってから顕著になったように思う。
パートナー企業との関係性を整理したのだろうか。これも組織改革の一環?
反面、流出の方を見ると、必ずしもスポニチが報じているわけでもない。
流出については、相手方のチームが懇意にしているメディアのほうで記事になりやすい、とかがあるのだろうか。
若手選手の育成型期限付き移籍についてはニュースバリュー的な評価という側面もあるのかも知れないが、涼太郎の移籍やオギのレンタル延長なんかはそれなりにインパクトがあるもので、情報を掴んでいれば記事になるのではないかなぁと思うわけで。
そう考えると、INとOUTの報道には別の力学が働いてるのではないかと想像したりもする。
②もはや、動いていたら踊ってよし
結果的に「獲得に動く」「獲得オファー」など、獲得に向けた動きが表面化した選手は全員、浦和に加入した。
もちろん報道されてないだけで、身を結ばなかったオファー等もあるのだろうし、浦和がアクションを起こせば全員獲得できるとは言わない。
しかし、サポーターとしてはもはや「獲得へのアクションが報じられたら、加入は決まったようなものだ」くらいに思い、ダンスシューズを取り出して、大いに踊ってしまってよいと思う。
と、無責任なサポーターとしては威勢のいい事ばかり並べたくなるくらいの成果。
ただ、ここに至るまでには土田SD・西野TDをはじめとする現在の強化体制の大変な努力があったはず。
なにせ、この状況からスタートしたし...。2019年オフ、忌まわしき記憶。
オファーしても誰も来てくれなかった浦和から、選ばれる浦和へ。実際、西野TDも会見で手応えを語ってた。今オフのオペレーションは、この言葉を証明するカタチになったのではないか。
西野TD
ただ、一つ言えることで、1年前や1年半前と少し違うことは、選手側が浦和レッズというチームを選んでくれる確率が増えていると言いますか、選手がレッズでプレーすることに対してポジティブなイメージを持ってくれているということはすごく感じています。それは去年と今年の違いとして感じていますし、チームの魅力であったり、監督がやっているサッカーの魅力であったり、スタジアムやクラブ自体の魅力が上がっているのではないかと勝手に感じています。
江坂 任 加入会見、西野 努テクニカルダイレクター コメント | URAWA RED DIAMONDS OFFICIAL WEBSITE
③誠意のある公式発表
これは新聞報道というよりクラブの公式発表の話だが、浦和の発表姿勢には選手への誠意が感じられた。
加入・流出問わず、選手の移籍に関する発表は、毎時00分に一選手分だけ。(例外は犬飼。鹿島側の事情に合わせた?)
これは、複数のリリースをいっぺんに出す事で個々のリリースを薄めない・埋もれさせないための配慮と思われる。
上の表に表現されてない部分だが、阿部ちゃんの引退、槙野・宇賀神・デンの契約満了は、それぞれ数日程度間隔をあけて発表された。
また天皇杯終了後にひっそりと引退発表をさせることになってしまった塩田についても、発表当日はその他のリリースはなされなかった。
こういった点にクラブから各選手へのリスペクトを感じ、個人的にはとても好感を持った。
きっと他にも決まっていることはあるんだろうけど、引退発表の日には別のリリースを出さない。
— 18K (@redsnovas) 2021年12月22日
選手へのリスペクトに溢れてるなぁ。
というわけで、以上が2021-22シーズンオフの移籍報道を定点観測してみて、個人的に感じたこと。
改めて書くと、
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パートナー企業との互恵関係が整理されている
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選手に選ばれるクラブになっている
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クラブが選手をしっかりリスペクトしている
ということで、浦和レッズというクラブが良い方向に進んでいる、という事を感じられた次第。ただの深読みかも知れないけれど。