赤い自由帳

浦和レッズを中心にJリーグを観ています。戦術は語れません。

【浦和レッズ】浦和レッズの「出場時間で重み付けした平均年齢」の推移(2005~2020)

2020年、浦和の3年計画の1年目。

 

目標に掲げられていたACL出場権獲得はならず、順位も満足なものにはならなかった。では、ここ数年課題にあげられ続けてきた"世代交代"は進んだのか、気になったので数字を見てみた。

 

世代交代の定義が難しいが、シンプルに考えれば「選手の年齢層が下がることだろう」ということで、選手の平均年齢を確認する。
ただし、所属選手の平均年齢を単純に計算したところで実態をとらえられないので、プレータイムで重み付けした平均年齢を計算してみる。

 

意味合いとしては、シーズン中の試合のとある1分をピックアップしたときに、出場している選手の平均年齢という感じだろうか。

 

出場記録データはJリーグデータサイトから拝借。

 

data.j-league.or.jp

 

比較のために、2005年以降の数字を計算してみた。なお年齢は試合出場時点ではなく、年末(12/31)時点のもの。結果は以下。

 

 

f:id:arrx:20201222190353p:plain

 

2020年は28.07歳。(前年比: -0.92)
これを見ると2020年は、ミシャ就任以降続いていた上昇基調から脱したように思える。

 

おそらく汰木・柴戸の台頭と、外国籍の若い選手(レオとトミー)が出場機会を多く得たことが影響している。
全体的にドラスティックに若返ったわけではないが、少なくとも若返りの方向に進みだしたという評価はできるのではないか。

 

以下、グラフを作りながらの感想。

 

何の気なしに作ったグラフであるが、やってみるとなかなか面白かった。

まず目を引くのが、2011年の若返り。これは直輝・峻希・スピラ・マゾーラなどの若手が出場機会を得たことが主な要因になっている。

 

それが理由かどうかは別として降格危機に瀕した2011年を何とか乗り越え、2012年にミシャを招聘。

 

ミシャは前年は若手にはじかれる形になっていた坪井や平川、イングランドから復帰した阿部などの経験のある選手を重用し、2012年は3位に食い込む。結果として、平均年齢が一気に2歳上昇している。

 

以降は、主力を固定しながらコンビネーションを深化させていくチーム作りのスタイルから、年々平均年齢が上がっていく。(観戦してた印象的には毎年1歳ずつ上がっていたかと思ったが、さすがにそれはなかった)  


そしてミシャ解任後も、その時代の補強のバランスの悪さや、契約年数の設定のまずさなどでチームの新陳代謝が進まず、平均年齢が上がり続けてきた。

 

...という感じのことが、グラフを眺めているだけで想像できるというか、印象と数字がしっかり紐づいてくるところが興味深く感じた。

 

また、上昇基調の中で2015年と2018年が少し下がっていて、これはそれぞれ、関根と橋岡が台頭した年である。こういったこともしっかり数字に出てくるものなんだなぁと面白かった。

 

2020年は3年計画の1年目。成績的には物足りなかったと言わざるを得ないが、チームは少しづつでも変わっていそうだ。